10の定説(Dogma)

「北新地駅」
徒歩1分
「西梅田駅」
徒歩2分
「大阪駅」
徒歩5分

〒530-0002 大阪府大阪市北区曾根崎新地1丁目4−20 桜橋IMビル 4F

06-6344-5535

キービジュアル

10の定説(Dogma)

2024年7月28日

1970年代まで疑いもなく定説として受け入れられてきた10の定説(Dogma)

 

1.プロービングによって臨床判断を行なってその値が3mmを超えた部位は、

   以前に治療済みであろうと未治療であろうと、そのいずれかに関わらず

   進行性の歯周病変の存在している部位である

2.支持組織がさらに喪失してしまうのを防ぐためには、歯肉や歯槽骨の形態を、

   その欠損が最も進行している深さの部位に合わせて外科的に形態修正をはかる必要がある

3.歯周炎の進行を止めるためには患者が完全なプラークコントロールを行う必要がある

4.多根歯の分岐部病変は、当該歯とその隣接歯の予後が不良であることを示しているので

   歯冠形態修正、Hemi sectionRoot amputationRoot separationなどの治療法によって、

   分岐部病変を除去できない場合には抜歯することが望ましい

5.プロービング値が大きければ大きいほど、歯周治療の予後は不良である

6.現行の治療方法では重度に進行した歯周病変の進行を阻止することはできない

7.Gingival curettage(軟組織の掻爬)を行うことによって、スケーリング、 および

   ルートプレーニング後の治癒が促進される

8.付着歯肉の幅が1mm以下の歯では、外科的治療(付着歯肉の増大のための手術)

   を行わないとアタッチメントロスが進行する

9.口唇の引っ張り診査をして歯肉が貧血様に蒼白になるような症例には

   歯肉歯槽粘膜外科手術(歯肉移植)が必要である

10.咬合調整を含む歯周治療を行なった後、動揺が増大した歯は固定されなければならない

 

Sigurd P. Ramfjord, L.D.S., M.S. Ph.D.

Changing Concepts in periodontics 日本歯科評論 1987 No. 532

 

ランフォードと石井先生

ランフォードと石井先生

 

1. プロービングによって臨床判断を行なってその値が3mmを超えた部位は、

  以前に治療済みであろうと未治療であろうと、そのいずれかに関わらず

     進行性の歯周病変の存在している部位である

 

  10の定説に対するRamfjordの見解

  歯を維持するためにプロービング値を3mmという

  限界値まで浅くする必要はない

 

2. 支持組織がさらに喪失してしまうのを防ぐためには、

   歯肉や歯槽骨の形態を、その欠損が最も進行している

 深さの部位に合わせて外科的に形態修正をはかる必要がある

 

  10の定説に対するRamfjordの見解

  均等な歯槽骨形態を得る目的で、

  外科的に歯肉や歯槽骨の形態を最も進行した部位と

  同じ位置に合わせて修正する必要はない

 

3. 歯周炎の進行を止めるためには患者が

   完全なプラークコントロールを行う必要がある

 

  10の定説に対するRamfjordの見解

  歯周治療を行なった歯は3ヶ月ごとに専門家による歯面清掃を行えば、

  たとえ患者によるプラークコントロールが不十分であっても、

  歯牙支持組織を喪失することなく歯を維持できる

 

4. 多根歯の分岐部病変は、当該歯とその隣接歯の予後が不良であることを

    示しているので,歯冠形態修正、Hemi sectionRoot amputation

    Root separationなどの治療法によって、

    分岐部病変を除去できない場合には抜歯することが望ましい

 

  10の定説に対するRamfjordの見解

  分岐部病変の存在は、歯周炎の治療を複雑にするが、

  このような歯の予後は、一般に考えられてきたよりは良好である

 

5. プロービング値が大きければ大きいほど、歯周治療の予後は不良である

 

  10の定説に対するRamfjordの見解

   プロービング値の大きい部位の予後は、比較的良好である

   問題はいかにして効果的なルートプレーニングを

   行うために器具を到達させるかにある

 

6. 現行の治療方法では重度に進行した歯周病変の進行を阻止することはできない

 

  10の定説に対するRamfjordの見解

   ほとんどの患者において、かなり進行してしまった歯周炎であっても、

   その進行を食い止めることができる

 

7. Gingival curettage(軟組織の掻爬)を行うことによって、

    スケーリング、 およびルートプレーニング後の治癒が促進される

 

  10の定説に対するRamfjordの見解

   Gingival curettage(軟組織の掻爬)を行うことで、

      スケーリングやルートプレーニングの治療結果を向上させることはない

 

8.  付着歯肉の幅が1mm以下の歯では、外科的治療(付着歯肉の増大のための手術)

    を行わないとアタッチメントロスが進行する

 

  10の定説に対するRamfjordの見解

   たとえ付着歯肉が存在しなくても歯の支持を維持することはできる

 

9. 口唇の引っ張り診査をして歯肉が貧血様に蒼白になるような症例には

    歯肉歯槽粘膜外科手術(歯肉移植)が必要である

 

  10の定説に対するRamfjordの見解

   口唇を引っ張って歯肉が貧血様に蒼白な外観を呈するか否か

      を診査するのは無意味である

 

10. 咬合調整を含む歯周治療を行なった後、

    動揺が増大した歯は固定されなければならない

 

  10の定説に対するRamfjordの見解

   歯周治療を行なった後、動揺が大きくなっている大抵の歯には、

   固定を行う必要はない

 

ランフォード

ランフォード

 

大阪市北区曽根崎新1-4-20桜橋IMビル4F

かわさと歯科・矯正歯科

日本歯周病学会専門医・指導医

院長 川里 邦夫

 

 

セカンドオピニオン/個別相談のご案内

当院では、患者さんが抱えていらっしゃるお口のお悩みや疑問・不安などにお応えする機会を設けております。どんなことでも構いませんので、私たちにお話ししていただけたらと思います。
ご興味がある方は下記からお問い合わせください。

MAIL相談 24時間WEB予約

「北新地駅」徒歩1分
「西梅田駅」徒歩2分
「大阪駅」徒歩5分

06-6344-5535

このページの先頭に戻る