インプラントのメリット③
2024年3月23日
第二章
治療すると歯が!骨が!どんどん悪くなる?
顎の骨がなくなっていく!
レントゲンを見てください。
すでに歯が一本も残っていない総入れ歯ですから、治療するといっても歯を削ることはありません。
歯ぐきの型を取って、入れ歯をつくっていきます。
総入れ歯は出来上がるまでは、顎の骨に対して何ら支障はありません。
問題は、完成した総入れ歯を口の中に入れた瞬間から始まります。
わかりやすく説明します。
入れ歯を口に入れます。入れ歯はただ入れているだけなら、歯ぐきの上におさまっています。
しかし、物を噛むことによって、噛んだ力は入れ歯を通して歯ぐきに伝わります。
実はこの歯ぐきに伝わった力が歯ぐきにとって、非常に負担になているのです。
この入れ歯を使って噛んだ圧力によって、顎の骨がやせ細っていくのです。
これを歯科医は「顎堤の吸収」と呼んでいます。
入れ歯を入れることによる顎堤の吸収現象は、入れ歯を入れている人たち全員に起こっています。
どのくらい吸収するのかというと、1年間で約0.5mmも吸収します。
第一章で書いたいればの不使用率が3年で30%、5年で60%というのは、
この顎堤の吸収が大きく影響しているのです。
また、この吸収は保険の入れ歯、保険外の入れ歯に関係ありませんん。
入れ歯を入れることによって引き起こされるのです。
私の母親は、役20 年間、総入れ歯をいれています。1年間に0.5mmの吸収が起こっていたと考えると、
この症例の顎堤は単純計算で約10mmの吸収が起きたと推測されます。
母親の例は決して特別ではありません。
歯がないために、ただ総入れ歯を入れていたために起きた歯科治療による弊害だったのです。
もしも、20 年前に現在のインプラント技術を持っていたらと思うと、本当にツライです。
私の母のように、入れ歯の弊害をあなたに決して経験してほしくないのです。
ブリッジにすると、歯の寿命が縮まる!
では、1~3本の歯を失った時の歯科治療の弊害とはどんなことが起きているのでしょう。
1~3本の歯を失った場合、ほとんどがブリッジと呼ばれる固定式の歯をつくることになります。
患者さんの残っている歯を土台にして作るわけですから、顎の骨に負担をかけることはありません。
ところが、ブリッジにすると土台に使った歯の寿命を縮めてしまうことになります。
ブリッジの土台として使わなければ、これから先10 年や20 年は、そのまま使うことができるはずなの歯です。
しかし、ブリッジの土台として使うために本来の大きさの約1/3~1/4を削ることになります。
この約1/3~1/4と削る量は少ないですが、これが歯を弱らせる原因になります。
これらの結果として、ブリッジの50 %がダメになる平均年数は約7 年半になるのです。
もちろん、これは保険のブリッジ、保険外のブリッジに関係ありません。
健康な歯を削ること自体が寿命を縮めているのです。
理解しておかなければならないことは、つくったブリッジがダメになるのではなく、
土台に使った歯がダメになるということです。
虫歯でもない歯をブリッジの土台に使ったために寿命が7年半になる可能性があるということです。
部分入れ歯は、歯の寿命を縮め、しかも顎の骨もなくなる!
総入れ歯で顎の骨が減っていくことをわかってもらえたと思います。
ブリッジでは、土台に使った歯の寿命が短くなる可能性が非常に高いことがわかったと思います。
では、部分入れ歯ではどのような弊害が起こっているのでしょうか。
ズバリ!
総入れ歯とブリッジの両方の弊害を受けることになります。
どういうことかというと、部分入れ歯も総入れ歯と同じ入れ歯です。
噛んだ力は当然、歯ぐきに加わることになります。
この力によって、入れ歯の裏面にあたる部分の顎の骨が吸収を起こします。
さらに、部分入れ歯には入れ歯を固定するためのバネがついています。
このバネは残っている歯に引っ掛けるのですが、
引っ掛けられた歯はたったの4年で93 %の高確率で虫歯になります。
その結果、やむを得ず、歯を抜くこともあります。
部分入れ歯の支えにしたために、この歯も寿命を縮めてしまったのです。
部分入れ歯は、支えに使うはの寿命を縮め、さらに顎の骨も吸収させていることがお分かりいただけたでしょう。
総入れ歯や部分入れ歯さらにブリッジまでもが、失った歯を回復させるどころか、
残っている歯やそれを支えている骨までも寿命を縮めているのです。
これが、毎日行われている歯科治療の実情です。