インプラントは万能?
2024年3月30日
インプラントは万能?
1965 年にブローネマルクインプラントが完成しましたが、元々は総入れ歯の人に応用していたシステムです。
歯が残っている場合は、想定外でした。
その後、1982 年にトロント会議で、ブローネマルクインプラントシステムが世界に発表され、
世界中の臨床家がこのシステムを導入し、部分的に歯がない人にも使われることになりました。
ただ、現在において、部分欠損症例に対してインプラントが使われるのは、特別なことではありません。
しかも、成功率は、95 パーセント以上です。
しかし、インプラントは万能なのでしょうか?入れ歯やブリッジより優れているのでしょうか?
従来の治療法と比較してみると
インプラントは万能?
ブリッジ
メリット
自分の歯と同じように噛むことができ、違和感がありません。
デメリット
ブリッジを固定するため、両隣の歯を削る必要があります。

ブリッジ
義歯
メリット
口の中の型を採る程度の比較的簡単な治療で済みます。
デメリット
硬い食べ物や、粘り気のある食べ物では苦労することがあり、異物感を感じる人もいます。

義歯
インプラント
メリット
自分の歯に近い構造で、自分の歯と同じように噛むことができ、見た目もきれいです。

インプラント
デメリット
インプラントを埋め込むための手術が必要です。
保険適用ではないため費用がかかります。
では、どの治療法がいいのでしょうか?
実際の症例にあてはめてみると、

インプラント
上の歯は、インプラントも可能ですが、すでに歯は削られています。
そのため、歯を削ってしまうデメリットは関係なくなります。
インプラントをいれる必要性はなくなります。
ブリッジで対応しました。

インプラントとブリッジ
下の歯は、ブリッジをする歯がありません。
入れ歯では、動きが大きく、噛み合わせの支えには、力不足です。
そのため、インプラントが一番だと考えます。
また、時には入れ歯が、他の方法より優位なこともあります。

入れ歯
インプラントではなく入れ歯のほうが有効だと判断した症例です。
74歳という年齢、右上の奥歯がどこまで持つか分からない、骨造成が必要、
といった理由から入れ歯を選びました。
歯を失った場合、上記の3 方法で治療を行うこととなりますが、
インプラントが必ずしも他の方法より勝っているわけではありません。
それよりも、どの方法が一番適切であるかを決める為に、いろいろな診査を行い、
歯や骨からだけでなく、歯周組織、噛み合わせ、全身状態、年齢などから総合的に診断を行うことが大切です。
そして、なによりも患者さん自身のご希望が第一ですので、
納得のいくまでのカウンセリング、コミュニケーションが不可欠です。
インプラントを長期にわたって維持するために・・・
インプラントは、天然歯に近い状態でよく噛め、審美的にも美しい新しい治療方法です。
しかし、誰にでも適応できるわけではありません。
歯科医師による診査、診断によって適応できるかどうか判断されます。
インプラントの治療後も長い期間にわたってインプラントを機能させるには、
患者さん自身による確実なブラッシングと定期検診が必要です。
この機会に、なぜ、自分の歯を失ってしまったのか、その原因を再認識してインプラントに役立ててください。
歯科医師・スタッフと患者さん双方の協力により、インプラント治療の成功は生まれます。
大阪市北区曽根崎新1-4-20桜橋IMビル4F
かわさと歯科・矯正歯科
日本歯周病学会専門医・指導医
院長 川里 邦夫
インプラントの寿命は、患者さんの口腔衛生状態や全身の健康状態、生活習慣などによって大きく影響されます。
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口腔衛生状態:
歯磨きや定期的な歯科検診などの口腔ケアが、インプラントの寿命を左右する重要な要素です。
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全身の健康状態:
糖尿病や高血圧などの全身疾患は、インプラントの寿命を短くする可能性があります。
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生活習慣:
喫煙や食いしばりなどの生活習慣は、インプラントの寿命に影響を与える可能性があります。
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インプラントの材質:
使用するインプラントの材質やメーカーによって、寿命に多少の差がある場合もあります。
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施術のプロトコル:
インプラントの埋入手術や上部構造の装着の際の技術やプロトコルも、インプラントの寿命に影響を与えます。
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丁寧な歯磨き:
インプラント周囲の汚れをしっかり落とすように、丁寧に歯磨きをしましょう。
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定期的な歯科検診:
歯科医院での定期的な検診を受け、早期にトラブルを見つけ出すようにしましょう。
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生活習慣の改善:
喫煙や食いしばりなどの生活習慣は、インプラントの寿命を短くする可能性があるため、改善を検討しましょう。
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全身の健康管理:
糖尿病や高血圧などの全身疾患は、インプラントの寿命を短くする可能性があるため、適切な治療を受けましょう。
インプラントの寿命が来た場合、症状や状況によって、様々な対応が可能です。
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上部構造(人工歯)の修理や交換:上部構造が破損した場合、修理や交換で対応できる場合があります。
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インプラントの再手術:インプラント体自体が外れてしまった場合、再手術が必要になります。
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他の治療法との組み合わせ:インプラントの寿命が来た場合、ブリッジや入れ歯などの他の治療法と組み合わせることも可能です。
インプラントのメンテナンスは、定期的に歯科医院に通い、歯科医師や歯科衛生士による診査やクリーニングを受け、セルフケアを継続することで、インプラントを長持ちさせ、周囲の組織を健康に保つための重要なプロセスです。一般的に、インプラント治療後1年間は3ヶ月に一度、その後は4〜6ヶ月に一度程度のメンテナンスが推奨されますが、個人差や口腔内の状態によって頻度は異なります。
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口腔内診査:
インプラントの周囲組織の状態や、虫歯、歯周病の有無などをチェックします。
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レントゲン検査:
インプラントが顎の骨にしっかり定着しているか、歯周病の進行がないかなどを確認します。
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PMTC (歯のクリーニング):
インプラントに付着した歯石やバイオフィルムを除去します。
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噛み合わせの調整:
噛み合わせに異常がないか確認し、必要に応じて調整します。
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ブラッシング指導:
歯科衛生士が適切な歯磨き方法や清掃アイテムの使い方を指導します。
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正しい歯磨き:
柔らかい歯ブラシを選び、優しく丁寧に歯を磨きます。
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フロスや歯間ブラシの使用:
歯と歯の間を清掃します。
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バランスの取れた食事:
健康な歯周組織を維持するために、バランスの取れた食事を心がけます。
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硬い食品の摂取は控える:
インプラントに負担をかけないよう、硬い食品は控えます。
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口腔洗浄液の使用:
歯磨きが難しい場合は、市販の口腔洗浄液を使用します。
- インプラント治療後1年間は3ヶ月に一度。
- その後は4〜6ヶ月に一度。
- 個人の口腔内の状態や歯科医師の判断によって頻度は異なります。
- インプラントのメンテナンスは自費診療のため、歯科医院によって費用が異なります。
- 一回のメンテナンス費用は、3,000円〜10,000円程度が目安です。
