ブルーラジカル
2025年3月16日
ブルーラジカルとは
東北大学が開発した重度歯周病をターゲットとした治療法
国が認めた唯一の歯周病治療器

blue radical
目次
ヒドロキシラジカルという活性酸素を用いて殺菌
過酸化水素の光分解反応によるラジカル殺菌技術を搭載した超音波スケーラーで、3%の過酸化水素に波長405nmの青色レーザー光を照射して発生するヒドロキシラジカルという活性酸素を用いて殺菌を行う技術のことです(活性酸素とは、高い反応性を有する酸素由来の化学物質の総称)。この殺菌作用を可能にした先端まで穴を開けた中空型のスケーラーチップ、過酸化水素の通路を確保しながらチップ先端までレーザー光が大きく減衰しないレンズ面を付与したプラスティックレンズとファイバーを開発し、これらに歯科用スケーラーとして歯面清掃に耐えられる強度を持たせた、日本のもの作りの高い技術が発揮されています。

ブルーラジカル

Blue Radical
過酸化水素とレーザー照射によるラジカル殺菌技術により、虫歯や歯周病を引き起こす口腔細菌を思考の中まで99.99%殺菌します。人体に影響はありません。
ヒドロキシラジカルOHは過酸化水素H2O2が光照射された部位のみ発生します。また、生成したヒドロキシラジカルOHは拡散しないため、殺菌効果は光照射部位のみで得られます。細菌の近傍あるいは細菌内部で発生したヒドロキシラジカルOH細菌の構成要素に酸素障害を与えて殺菌効果を発揮します。
過酸化水素は容易にプラーク内部へ侵入できます。ただし、我が国においては過酸化水素の口腔内での使用濃度は3%に制限されており、治療時間を考慮すると過酸化水素単体では限られた殺菌力しか得られないという問題点がありました。そこでプラーク内に浸透した過酸化水素に対して、短波長の青色の光を照射することでプラーク内部でヒドロキシラジカルを生成し、短時間で臨床に必要な殺菌力を発揮する技術『Blue Radical 』が確立されました。

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過酸化水素光分解殺菌(ラジカル殺菌)は、1.5分の処理時間内に4log以上のバイオフィルム中の生菌数の減少をもたらしました。特に波長365nmのL E D照射を用いた場合には、15秒の処理時間内に4log以上の生菌数の減少が認められました。3%H2O2は4分間の処理で生菌数を4log以上減少させました。そのほかの消毒剤および光線力学殺菌療法では、バイオフィルム中の生菌数の減少は認められましたが、4分間の処理時間では 4log以上の生菌数の減少は認められませんでした。
0.2%クロルシジン、0.5%ポピドンヨード、0.02%塩化べンゼトニウム、0.2%アクリノールと比べて、過酸化水素光分解殺菌ほうが最も効果的でした。

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過酸化水素光分解殺菌法の安全性の検証
- 口腔粘膜の障害に対する検証
過酸化水素光分解殺菌法で生成されるヒドロキシラジカルは殺菌効果のみならず、口腔粘膜に対して障害を及ぼす可能性が懸念されますが、過酸化水素光分解殺菌処理後に口腔粘膜の発赤や腫脹は認められません。つまり、口腔粘膜は障害を受けません。
- 発がん性のリスクに対する検証
口腔粘膜刺激性のような急性障害だけでなく、ヒドロキシラジカルはDNAを介して発がん性を示すリスクも懸念されます。しかし、クロムやヒ素といった重金属の発がん性にはヒドロキシラジカルが関与していることが示唆されているが、これらの重金属は、DNAメチル化などを介してDNAの修復を阻害する作用を発揮するため、ヒドロキシラジカルが単独で発がん性を示すわけではありません。また、国際ガン研究機関では、ヒドロキシラジカルはリストアップされていません。
新しいコンセプトの歯周治療
なぜ歯周病になるの?
口の中に興味がなくなる(怠慢・放置)
↓
歯周病菌が堆積
↓
歯周病発症
歯周病は患者が『歯に興味をもたなくなること(ネグレクト)』から始まり、今の歯科医院での治療やメインテナンスのみでは、歯周病の罹患を食い止めることができません。
そのため、歯周病をコントロールするには、
- 原因療法として、『歯に興味をもたない』から『歯に興味を持ち続ける』という患者の行動変容が大切です。怠慢・放置に対する原因療法です。
患者のモチベーションが上がり、セルフケア行動の習慣化に必要な時間は12週間です。

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- 対処療法として、歯および歯周ポケット内の徹底的なプラークコントロールの2つを並走させる新しいアプローチが必要です。
ブルーラジカルにおいて、歯周ポケット6mm以上の重度歯周炎罹患歯に対し て歯周病の改善ができます。重度の部位にも効果がある対処療法です。
根本解決による歯周病からの本当の解放です。
歯周治療のゴール
1、もうこれ以上進行させないようにする
2、きれいな根面と上皮性付着
3、歯槽骨の再生
費用 材料代 3万3千円(税込)
1歯につき 1万1千円(税込)
- 保険適応外
歯周病は加齢とともにリスクが高まります
深刻な病気に発展する前に、ブルーラジカルで早期治療を‼️
ブルーラジカルは、重度歯周病に対する効果を国が認めた唯一の歯周病治療器です。
これまでの治療器は、歯周病治療に対する治験を行っていないため、単に歯垢・歯石の除去という使用目的で、明確に歯周病治療に有効であるという表現ができませんでした。
ブルーラジカルは、従来の治療法と比較して、歯周ポケットを有意に減少させることを治験で証明した唯一の治療器です。
このためブルーラジカルは、『歯周炎のステージⅢやステージⅣの患者に対して歯周ポケット内の細菌と同時にスケーリングを行う』という明確な使用目的と、『歯周ポケットの減少』に対してコミットする初めての治療器になります。
歯周病予防のためのセルフチェックリスト
▫️タバコを吸う
▫️柔らかい食べ物や甘いものが好き
▫️歯石を取ってもらったことがない
▫️歯並びが悪い
▫️口を開けて寝る癖がある
▫️太っている
上の項目にチェックをつけた人
『歯周病に罹るリスクの高い人です』
日頃のお口の手入れに十分注意しましょう
▫️歯磨き時に歯茎から血が出ることがある
▫️歯茎が腫れることがある
▫️歯と歯の間に物が詰まる
▫️口臭が強いと言われたことがある
▫️歯が浮いた感じがする
▫️歯がグラグラする
上の項目にチェックをつけた人
『歯周病に罹っている可能性が高い人です』
早めに歯科を受診して検査されることをお勧めします
歯周病と全身の関わり
歯周病は近年の研究により、さまざまな全身疾患および妊娠、生活習慣と関連性があると言われています。
▫️呼吸器疾患
▫️妊娠・出産
▫️関節リウマチ
▫️脳梗塞(脳卒中)
▫️狭心症・心筋梗塞・動脈硬化
▫️糖尿病など
歯周病のリスクを高める要因
▫️喫煙
▫️内蔵脂肪型肥満
補綴治療成功の鍵もプラークコントロール
補綴治療とはプラークコントロールの危険ゾーンに咀嚼機能と審美を満足させて人工物を長期にわたって維持させる美学であり、プラークコントロールの安全ゾーンを広げ補綴スペースを確保できれば、補綴装置の成功率も向上する。歯周病治療は、その安全な補綴スペース(プラークコントロール可能範囲)を拡大・固定できるフェーズであり、補綴治療の成功率を上げるプログラムでもあります。
プラークコントロールの安全ゾーンを広げ補綴スペースを確保することで、補綴装置の成功率は向上します。特に非外科処置はできるだけ歯を残した状態で行い、どの範囲まで磨けるか?を同定してから抜歯を行うべきです。

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大阪市北区曽根崎新1-4-20桜橋IMビル4F
かわさと歯科・矯正歯科
日本歯周病学会専門医・指導医
院長 川里 邦夫