ワイヤー矯正の治療期間はどれくらい?完了までの目安と流れを解説
2026年1月8日

目次
ワイヤー矯正の治療期間はどれくらいかかるのか
矯正治療を検討されている方にとって、「どのくらいの期間がかかるのか」という点は最も気になる要素の一つではないでしょうか。
ワイヤー矯正の治療期間は、一般的に**1年〜3年程度**が目安とされています。ただし、これはあくまで平均的な期間であり、歯並びの状態や治療範囲、装置の種類によって大きく変わることがあります。
たとえば、全体矯正と部分矯正では動かす歯の本数や距離が異なるため、治療期間にも差が生じます。部分矯正の場合は**2か月〜1年半程度**で完了することが多く、全体矯正に比べて短期間で済む傾向にあります。
また、表側ワイヤー矯正・裏側ワイヤー矯正・ハーフリンガル矯正といった装置の種類によっても期間が異なります。裏側矯正やハーフリンガル矯正は、ワイヤーの力が歯に伝わりにくいため、表側矯正よりも治療期間が長くなる場合があります。
治療期間に影響を与える要素は他にもあります。抜歯の有無、歯並びの乱れの程度、患者さんご自身の口腔ケアの状態なども重要な要素です。
治療範囲による期間の違い
ワイヤー矯正の治療期間を考える際、まず理解しておきたいのが「全体矯正」と「部分矯正」の違いです。
全体矯正の治療期間
全体矯正とは、上下の歯列全体を動かして噛み合わせを整える治療です。
治療期間の目安は**1年〜3年程度**とされています。歯列全体のバランスを整える必要があるため、ある程度の期間が必要になります。
特に、噛み合わせの改善を行う場合や、抜歯が必要なケースでは、さらに長期間かかることもあります。抜歯をともなう治療では**2年〜2年半程度**、非抜歯の場合は**1年半〜2年程度**が一般的な目安です。
部分矯正の治療期間
部分矯正は、前歯など限られた範囲だけを動かす治療方法です。
見た目の改善を目的とするケースが多く、動かす歯の本数や距離が少ない分、治療期間も比較的短く済みます。一般的には**2か月〜1年半程度**が目安となります。
軽度な歯並びの乱れや歯の隙間であれば、半年程度で目に見える変化を感じる方もいらっしゃいます。
ただし、部分矯正はすべてのケースに適用できるわけではありません。噛み合わせに問題がある場合や、歯を大きく動かす必要がある場合は、全体矯正が推奨されることもあります。
装置の種類による治療期間の違い

ワイヤー矯正には、装置を着ける位置によっていくつかの種類があります。
表側ワイヤー矯正
歯の表側にブラケットとワイヤーを装着する、最も一般的な矯正方法です。
治療期間の目安は**1年〜3年程度**とされています。幅広い症例に対応でき、歴史の長い治療法であるため、治療計画が立てやすく、予定通りに進みやすい特徴があります。
裏側ワイヤー矯正
歯の裏側にブラケットとワイヤーを装着する方法です。
見た目に影響が少ないというメリットがある一方、治療期間は**1年半〜3年程度**と、表側矯正よりもやや長くなる傾向にあります。
これは、裏側矯正ではワイヤーの力が表側に比べて伝わりにくいため、歯を動かす効率が下がることが理由です。
ハーフリンガル矯正
上あごの歯は裏側に、下あごの歯は表側に装置を装着する方法です。
治療期間の目安は**1年半〜3年程度**で、裏側矯正と同程度の期間が必要になります。見た目と治療効率のバランスを取った選択肢といえます。
治療完了までの流れと各ステップの期間
ワイヤー矯正は、装置を装着してから外すまでだけではありません。治療開始前の検査から、治療後の保定期間まで、複数のステップがあります。
カウンセリング
最初のステップは、カウンセリングです。
歯並びに関する悩みを相談し、治療に関する不安点や疑問点を確認します。所要時間は**30分程度**が目安です。
精密検査
矯正治療が決まったら、精密検査を行います。
レントゲン撮影やCT検査、歯型取り、虫歯・歯周病の検査などを実施します。所要時間は**1時間程度**で、検査結果が出るまでに**1〜2週間程度**かかります。
診断と治療計画の説明
精密検査の結果に基づき、治療計画の説明が行われます。
治療期間や費用などの説明を聞き、納得できれば矯正開始となります。所要時間は**30〜60分程度**です。
事前処置

お口の中の状態によっては、すぐに矯正を開始できない場合があります。
虫歯や歯周病が見つかった場合は、先にその治療を行います。治療期間は症状の度合いによって異なりますが、**1日〜1か月程度**が目安です。重度の歯周病の場合は、**半年程度**かかることもあります。
また、歯を並べるスペースが足りない場合には、抜歯が必要になることがあります。抜歯する本数にもよりますが、**1か月程度**の期間が必要です。
矯正装置の装着
矯正装置を装着する前に、歯のクリーニングを行います。
歯のクリーニングが完了したら、ブラケットを装着し、そのあとにワイヤーを通します。この段階から、実際に歯を動かす治療が始まります。
定期検診
歯が予定通り動いているかを確認するために、**1〜2か月に1回**のペースで定期検診を受けます。
定期検診では、歯の状態を確認し、矯正装置を調整します。決められた日に定期検診を受けることが、予定通りに治療を進めるために重要です。
保定期間
歯並びが整ったら、矯正装置を取り外します。
しかし、矯正装置を取り外して終了ではありません。矯正後の歯はもとの位置に戻ろうとする「後戻り」が起こることがあるため、保定期間が必要です。
保定期間は**2年程度**が目安とされています。リテーナーと呼ばれる装置を装着し、矯正した歯並びを固定します。
治療期間が長くなるケースとは
予定通りに治療を終えるためには、いくつかの注意点があります。
重度の叢生(そうせい)の場合
歯並びの乱れが重度の場合、歯を動かす距離が大きくなるため、治療期間が長くなる傾向にあります。
特に、抜歯が必要なケースでは、抜歯後のスペースを埋めるために時間がかかります。
適切な口腔ケアができていない場合

矯正中に虫歯や歯周病になってしまうと、その治療が優先されて矯正が中断されることがあります。
特にワイヤー矯正は装置を外せないため、細かい部分までブラシが届きにくく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。入念な歯磨きが必要です。
舌や口周りの癖がある場合
舌で歯を押す癖や、口呼吸などの習慣があると、歯が動きにくくなったり、後戻りしやすくなったりします。
これらの癖を改善することも、治療期間を短縮するために重要です。
予定通りに治療を終わらせるためのポイント
治療期間を少しでも短くするためには、患者さんご自身の努力も欠かせません。
しっかりとブラッシングをする
矯正中は、装置の周りに食べ物が詰まりやすく、虫歯や歯周病のリスクが高まります。
毎食後の丁寧なブラッシングを心がけましょう。歯間ブラシやデンタルフロスも活用して、細かい部分まで清潔に保つことが大切です。
食事に注意する
硬いものや粘着性の高い食べ物は、装置が外れる原因になることがあります。
装置が外れてしまうと、その修理のために通院が必要になり、治療期間が延びてしまう可能性があります。食事内容にも気を配りましょう。
定期検診を必ず受ける
定期検診を受けないと、予定通りに矯正治療を進められません。
また、矯正装置によってお口の中にトラブルが発生していても、発見が遅れて治療期間が長引く場合があります。決められた日に必ず通院しましょう。
かわさと歯科・矯正歯科の矯正治療
大阪府大阪市北区、北新地駅すぐの立地にある「かわさと歯科・矯正歯科」では、歯並びと噛み合わせを重視した矯正治療を提供しています。
ワイヤー矯正(表側・裏側)とマウスピース矯正の両方に対応しており、マウスピース矯正はインビザラインのみを採用しています。治療前には3Dシミュレーション(iTero)を用いて、歯並びの変化を事前に確認できる体制を整えています。
単に歯を並べるだけでなく、噛み合わせや横顔のバランス(Eライン)まで考慮した矯正計画を重視している点が特徴です。必要に応じて、ワイヤー矯正とインビザラインを組み合わせるハイブリッド矯正にも対応しています。
総合歯科医院として、矯正治療前後に必要となる虫歯・歯周病治療、抜歯、補綴治療まで院内で完結できる体制を整えているため、治療の流れが分断されにくい点も安心材料の一つです。
精密検査にはCTや咬合診断機器を活用し、お口全体を診たうえでの矯正治療を心がけています。また、忙しい方に配慮した短期集中治療や、歯科治療に不安のある方への静脈内鎮静法による睡眠無痛治療にも対応しています。
「最後の砦になる」という理念のもと、他院での治療に不安や悩みを抱えた方のセカンドオピニオンにも対応しています。北新地駅すぐという利便性の高い立地も、通院しやすさという点でメリットとなっています。
まとめ
ワイヤー矯正の治療期間は、一般的に1年〜3年程度が目安です。
治療範囲や装置の種類、歯並びの状態によって期間は大きく変わります。全体矯正では1年〜3年程度、部分矯正では2か月〜1年半程度が一般的な目安となります。
また、治療期間には矯正装置を装着している期間だけでなく、治療前の検査や事前処置、治療後の保定期間も含まれます。保定期間は2年程度が必要とされており、後戻りを防ぐために重要なステップです。
予定通りに治療を終えるためには、患者さんご自身の協力が欠かせません。毎日の丁寧なブラッシング、食事への配慮、定期検診の受診を心がけることが大切です。
矯正治療は長期間にわたる治療ですが、理想の歯並びと健康的な噛み合わせを手に入れるための大切な投資です。信頼できる歯科医院で、ご自身に合った治療計画を立てることをおすすめします。
矯正治療に関する疑問や不安がある方は、まずは専門の歯科医院でカウンセリングを受けてみてはいかがでしょうか。
著者情報
かわさと歯科・矯正歯科 院長 川里 邦夫

資格・所属学会・団体
日本歯周病学会専門医・指導医
顎咬合学会認定医・指導医
SJCD(日本臨床歯科学会)認定医
歯科審美学会認定医
矯正歯科学会
口腔インプラント学会専門医・指導医
補綴歯科学会
臨床歯周病学会認定医・歯周インプラント認定医
接着歯学会
OJ正会員・フェローシップメンバー
AO(アメリカインプラント学会)
AAP(アメリカ歯周病学会)
