インビザラインは本当に痛い?痛みを感じる原因と対処法を歯科医が解説
2026年1月8日

目次
インビザライン矯正で痛みを感じる方へ
「インビザラインは痛いって聞いたけど、本当なの?」
透明なマウスピースで目立たずに歯並びを整えられるインビザライン矯正。多くの方が関心を持たれていますが、痛みへの不安から一歩を踏み出せない方も少なくありません。実際のところ、インビザライン矯正では痛みを感じることがあります。ただし、その痛みの程度や期間、そして対処法を正しく理解しておくことで、安心して治療を進めることができます。
この記事では、インビザライン矯正の痛みの実態、痛みを感じる原因、そして具体的な対処法について、歯科医の視点から詳しく解説していきます。
インビザライン矯正の痛みはどの程度なのか
まず知っておいていただきたいのは、インビザライン矯正は痛みが少ない矯正治療として知られているということです。
ワイヤー矯正と比較した痛みの違い
従来のワイヤー矯正と比べると、インビザライン矯正の痛みは明らかに軽減されています。ワイヤー矯正では金属の装置を歯に装着するため、口腔内への刺激が強く、装着時や調整後に強い痛みや違和感を感じることが多いとされています。一方、インビザライン矯正は歯を段階的に移動させるため、その分痛みも分散されているのです。
多くの患者様が表現されるのは「違和感がある」「圧迫されるような感じ」といった程度です。痛みが強くて眠れない、日常生活に支障が出るといったことはほとんどありません。
痛みを感じるタイミングと期間
痛みを感じやすいのは、初めてマウスピースを装着したときや、新しいマウスピースに交換したときです。これは歯が少しずつ動かされていることで起こる自然な現象であり、マウスピースに慣れると痛みや違和感もなくなっていきます。
一般的には、マウスピースの交換直後から始まり、数時間後から24時間以内にピークを迎えることが多いです。装着後2〜3日目が痛みのピークと言われており、その後4日目以降は徐々に痛みが軽減していきます。ほとんどの場合、1週間程度で痛みは治まります。
インビザライン矯正で痛みを感じる9つの原因

痛みの原因を知ることで、適切な対策や医師への相談がしやすくなります。
歯が圧迫されている
インビザラインで使用するマウスピースは、歯を適切な位置に段階的に移動させるように設計されています。この過程で、歯が一時的に圧迫されることで軽い痛みを感じることがあります。しかし、強い痛みや刺激を感じることはほとんどなく、数日で慣れることが多いです。
新しいマウスピースに交換した
新しいマウスピースに交換することは、次の段階に入るということです。そのため、再び歯を動かしていくことで違和感や圧迫感を感じることがあります。これも歯が新しい位置に適応するまでの一時的なものであり、大抵の場合数日で慣れていきます。
歯が後戻りしている
インビザライン矯正は、1日20〜22時間装着することで歯がゆっくり動いていきます。装着時間を守らなければ、動いた歯が元に戻ろうとします。この現象を後戻りといいますが、後戻りした状態で再度マウスピースを装着すると痛みを感じる場合があります。
歯根膜が敏感になっている
矯正治療中は、歯が動いているため、周りの組織が敏感になっています。歯の根元部分を囲む歯根膜という組織が敏感になっているため、食事中に食べ物を噛むことで痛みを感じる場合があります。
アタッチメントが引っかかる・当たる
インビザライン治療では、歯の動きを補助するためにアタッチメントと呼ばれる小さな突起が歯に取り付けられることがあります。マウスピースの着脱時にこのアタッチメントが引っかかることで痛みが生じたり、アタッチメントが口腔内の柔らかい部分に当たると、違和感や痛みを引き起こすことがあります。
口内に傷がついている
マウスピースの縁が口内の柔らかい部分、特に頬の内側や舌に当たることがあり、この際に痛みや口内炎が発生することがあります。マウスピースのフィット感が不完全な場合やエッジが鋭い場合、摩擦で粘膜が傷つきやすくなります。
抜歯痕が痛む

矯正治療の一環として抜歯を行う場合、その後の痛みが発生することがあります。特に、抜歯直後は歯茎や顎に強い痛みや腫れを伴うことが多く、これは自然な反応です。抜歯後の痛みは通常数日から1週間程度で治まります。
IPR処置を行った
IPR(Interproximal Reduction)とは、歯の間のスペースを作るために歯をわずかに削る処置で、これも痛みを伴うことがあります。処置自体は比較的軽いものですが、削られた後の歯が一時的に敏感になることがあります。
顎間ゴムを使用している
矯正治療の中には、「ゴム掛け」と呼ばれるエラスティックを使用する方法があり、これは歯の位置をさらに精密に調整するために用いられます。ゴム掛けは顎間の歯に追加の力をかけるため、初期段階では痛みや圧迫感を伴うことがあります。
インビザライン矯正の痛みを和らげる6つの対処法
痛みを感じたときに、どのように対処すればよいのでしょうか。
柔らかいものを食べる
歯が敏感になっているときは、硬い食べ物を避けて柔らかい食事を選ぶことが推奨されます。スープやヨーグルト、豆腐などが適しています。矯正力がかかっている歯を保護するために、食後はすぐにマウスピースを装着することが大切です。
装着時間を守る

痛みがあると装着をためらいたくなるかもしれませんが、アライナーは1日20〜22時間装着する必要があります。外している時間が長くなると、歯の移動が遅れたり後戻りを起こしたりして、かえって痛みが増す可能性があります。初期の違和感があるときほど、しっかりと装着時間を守ることが重要です。
マウスピースの突出部分を削る・調整する
マウスピースの縁が鋭く感じる場合は、歯科医師に相談して微調整してもらうことができます。自己判断で削ることは避け、必ず専門家に相談しましょう。
鎮痛剤を服用する
どうしても我慢できない場合は、市販の鎮痛剤を一時的に使用することも可能です。ただし、長期的に飲み続けることは避け、痛みが持続する場合は歯科医師に相談することが必要です。
矯正用ワックスを使う
アタッチメントやマウスピースの縁が口内に当たって痛む場合は、矯正用の保護ワックスを使用することで摩擦を軽減できます。
担当医に相談する
痛みが長引く場合や、耐えられないほどの痛みがある場合は、何か問題が発生している可能性があります。マウスピースが合っていない、虫歯や歯周病がある、他の疾患があるなどの原因が考えられます。痛みが長引く場合は、自己判断せずに、すぐに担当医に相談しましょう。
かわさと歯科・矯正歯科のインビザライン治療の特徴

当院では、患者様一人ひとりの状況に合わせた矯正治療を提供しています。
3Dシミュレーションで治療後のイメージを事前確認
治療前にはiTeroという3Dシミュレーションを用いて、歯並びの変化を事前に確認できる体制を整えています。「治療後のイメージが分からないまま始める」という不安を軽減し、患者様が納得したうえで治療を開始できます。
噛み合わせと横顔のバランスまで考慮した治療計画
当院の矯正治療の大きな特徴は、単に歯を並べるだけでなく、噛み合わせや横顔のバランス(Eライン)まで考慮した矯正計画を重視している点です。見た目のきれいさだけを重視するのではなく、将来的に噛みやすい状態を目指す姿勢を大切にしています。
ハイブリッド矯正にも対応
必要に応じて、ワイヤー矯正とインビザラインを組み合わせるハイブリッド矯正にも対応しており、症例に応じた柔軟な治療提案を行っています。
総合歯科医院としての強み
矯正治療前後に必要となる虫歯・歯周病治療、抜歯、補綴治療まで院内で完結できる体制を整えています。これにより、治療の流れが分断されにくく、患者様にとって通院の負担が軽減される点も安心材料の一つとなっています。
精密検査と短期集中治療・睡眠無痛治療
精密検査にはCTや咬合診断機器を活用し、お口全体を診たうえでの矯正治療を心がけています。また、忙しい方に配慮した短期集中治療や、歯科治療に不安のある方への静脈内鎮静法による睡眠無痛治療にも対応しています。
インビザライン矯正を安心して始めるために
インビザライン矯正では、痛みを感じることがあります。
しかし、その痛みは一時的なものであり、適切な対処法を知っておくことで、安心して治療を進めることができます。痛みの程度はワイヤー矯正に比べて軽く、多くの方が「違和感がある」「圧迫されるような感じ」と表現される程度です。
痛みを感じる主な原因は、歯が動くことによる自然な反応、新しいマウスピースへの交換、アタッチメントの刺激などです。対処法としては、柔らかい食事を選ぶ、装着時間を守る、必要に応じて鎮痛剤を使用する、そして何より担当医に相談することが大切です。
当院では、3Dシミュレーションによる事前確認、噛み合わせまで考慮した治療計画、総合歯科医院としての包括的なサポート体制を整えています。「最後の砦になる」という理念のもと、患者様一人ひとりの状況や価値観を尊重しながら、長期的な安定を目指した矯正治療を提供しています。
矯正治療に対する不安や疑問がある方は、ぜひ一度ご相談ください。北新地駅すぐという利便性の高い立地で、皆様のご来院をお待ちしております。
著者情報
かわさと歯科・矯正歯科 院長 川里 邦夫

資格・所属学会・団体
日本歯周病学会専門医・指導医
顎咬合学会認定医・指導医
SJCD(日本臨床歯科学会)認定医
歯科審美学会認定医
矯正歯科学会
口腔インプラント学会専門医・指導医
補綴歯科学会
臨床歯周病学会認定医・歯周インプラント認定医
接着歯学会
OJ正会員・フェローシップメンバー
AO(アメリカインプラント学会)
AAP(アメリカ歯周病学会)
