審美歯科のメリット・デメリットとは?一般歯科との違いを整理
2026年2月14日

目次
審美歯科とは何か
審美歯科という言葉を耳にしたことがある方も多いでしょう。
審美歯科とは、歯や口元の美しさに焦点を当てた総合的な歯科治療のことを指します。虫歯や歯周病といった病気の治療だけでなく、歯の色や形、並びを整えることで、見た目の印象を大きく改善することを目的としています。
近年では、歯の健康や美しさを重視する方が増えており、多くの方が審美歯科で治療を受けられています。ホワイトニングやセラミック治療、ラミネートベニア、矯正治療など、幅広い治療方法があります。
見た目が整っているだけでなく、正しく噛める歯であることも重要です。噛み合わせのバランスが崩れたまま審美治療を行うと、違和感やセラミックの破損、顎や身体への負担といったトラブルにつながる可能性があります。
審美歯科と一般歯科の違い
審美歯科と一般歯科には、治療の目的や内容に応じてさまざまな違いがあります。
一般歯科の治療は、虫歯や歯周病を治し義歯などで歯の機能を改善させることを目的とした治療です。基本的に健康保険の適用範囲内で治療を行います。
一方で、審美歯科では歯の機能回復とあわせて、歯並びや歯の形を整えたり、歯の色を白くしたりする美しさを追求する治療を行います。
費用の違い
一般歯科での治療は、虫歯や歯周病のような病気の改善や、入れ歯を作り歯の機能を改善することを目的としています。そのため、健康保険の対象となる治療がほとんどで、費用を抑えることが可能です。
審美歯科では基本的に保険は適用されず、自費診療で治療を行います。治療を受ける歯科医院によりますが、保険が適用されないため費用は高額になることが多いでしょう。
治療の精度と審美性の違い
一般歯科では健康保険が適用される治療を行うため、治療に使用する機器や材料が限定されます。
例えば、自然な歯に近い色調や透明感を出せるセラミックは、保険適用の治療では使用できません。保険診療で行う治療では歯の機能改善が目的のため、見た目においては最低限しか補えません。
審美歯科では、保険診療では使用できない機器や薬剤を使用した最新の治療を受けることができます。保険診療による制限がないので、歯の色や形を患者さまの理想に近づけることができます。

審美歯科の代表的な治療内容
審美歯科では様々な治療が行われます。
それぞれの治療法には特徴があり、患者さまの状態や希望に応じて最適な方法を選択することが大切です。
ホワイトニング
ホワイトニングは、歯の表面に付着した汚れや色素沈着を取り除き、歯を白く明るくする治療です。
歯の着色は、コーヒーや紅茶、タバコなどの飲食物によって引き起こされることが多く、ホワイトニングはその改善に有効です。ホワイトニングには、オフィスホワイトニングとホームホワイトニングがあります。それぞれ特徴や効果が異なるので、歯科医師と相談しながらご自身にあう方法を選択して行います。
セラミック治療
セラミック治療は、天然の歯に近い色や透明感を持つセラミック素材を使用した修復法です。
虫歯治療後の詰め物や被せ物として用いられ、見た目の美しさと耐久性を兼ね備えています。セラミックは金属アレルギーの心配もなく、長期間にわたって安定した美しさを保つことができます。
一般歯科で保険の範囲内で使える白い素材には、コンポジットレジンがありますが、この素材は経年劣化しやすいです。治療時の白い見た目を保つことが難しく、耐久性も高くありません。
ラミネートベニア
ラミネートベニアは、歯の表面に薄いセラミックを貼り付けることで、歯の色や形を整える治療法です。
軽度の歯並びの不正や色素沈着を改善するのに効果的です。歯をごくわずかに削ってセラミックのシェルを貼り付けるため、自然な見た目と滑らかな仕上がりを実現できます。
矯正治療
審美歯科における矯正治療は、目立たない方法で歯並びを整えることに重点を置いています。
例えば、透明なマウスピースを用いるマウスピース矯正や、歯の裏側に装着するリンガルブラケットなどがあります。これらの方法は、見た目を気にせずに歯並びを整えられるため成人にも人気があります。

審美歯科のメリット
審美歯科には、見た目の改善だけでなく、さまざまなメリットがあります。
見た目が美しくなる
審美歯科の最も大きなメリットは、見た目の美しさを高められることです。
白く整った歯は、笑顔をより魅力的にするでしょう。虫歯治療で銀歯を選択した場合や、歯列矯正を行っておらず歯並びが悪い場合、笑顔に自信を持てないことがあります。
審美治療で美しい口元になれば、自信を持って笑顔を見せることができるでしょう。社会生活や対人関係にも、ポジティブな影響を及ぼす可能性が高いです。
口腔内の健康が促進される
口腔の健康状態を改善できることも大きなメリットです。
審美治療を受ければ、歯の清掃がしやすくなり、虫歯や歯周病のリスクを低減できることがあります。歯列矯正で歯並びが改善されれば、噛み合わせの問題も解消されるでしょう。顎関節症のリスクを減らすことにもつながります。
審美治療は、見た目だけでなく口腔全体の健康を促進する効果があるのです。
高品質な素材を選択できる
審美治療では、高品質な素材を選択できることも魅力です。
セラミックの種類によってそれぞれ特徴がありますが、どれも天然歯に近い色調・艶・透明感を再現することが可能です。非常に自然に仕上がり、耐久性・機能性も高いため、最低限の機能の回復だけでなく審美性も追求したい方に選ばれています。
審美歯科のデメリット
審美歯科には多くのメリットがある一方で、考慮すべきデメリットも存在します。
費用が高額になりやすい

審美歯科の最も大きなデメリットは、費用が高額になることです。
基本的に保険が適用されないため、自費診療となることが多く、保険診療と比べて費用は高額です。治療を受ける歯科医院によって費用が異なるため、事前に確認することが重要です。
効果は永久的ではない
審美治療の効果は永久的ではありません。
ホワイトニングの効果は、生活習慣や食事内容によって徐々に薄れていきます。定期的なメンテナンスや再治療が必要になることがあります。セラミック治療やラミネートベニアも、適切なケアを行わなければ、破損や劣化のリスクがあります。
歯への負担が大きくなることがある
審美治療では、歯を削る必要がある場合があります。
特にセラミッククラウンやラミネートベニアでは、歯の表面を削る処置が必要です。歯を削ることで、歯の強度が低下したり、知覚過敏を引き起こしたりする可能性があります。
治療前に、歯科医師と十分に相談し、リスクを理解した上で治療を受けることが大切です。
かわさと歯科・矯正歯科が大切にしていること
当院では、見た目の美しさだけを追求する審美歯科ではなく、「しっかり噛めること」「長期的に安定すること」まで考えた、機能的な審美歯科治療を提供しています。
噛み合わせを含めた診査・診断
当院が大切にしているのは、見た目が整っているだけでなく、正しく噛める歯であることです。
噛み合わせのバランスが崩れたまま審美治療を行うと、違和感、セラミックの破損、顎や身体への負担といったトラブルにつながる可能性があります。そのため、セラミック治療やラミネートベニア、矯正治療を行う際にも、必ず噛み合わせを含めた診査・診断を行い、口腔内全体を一つの単位として治療計画を立案しています。
マイクロスコープを活用した精密治療

精密さを支える設備として、マイクロスコープを活用しています。
ミクロン単位での精密な処置を行うことで、被せ物と歯との隙間を最小限に抑え、長期的な美しさと安定性を追求しています。審美治療後に問題になりやすいのが、被せ物のすき間から起こる虫歯や歯周病です。そのリスクを抑えるため、見えない部分まで丁寧に治療することで、美しさを長く維持しやすい状態を目指しています。
世界的に評価されている歯科技工士との連携
当院では、世界的に評価されている歯科技工士と連携し、色調・透明感・形態にまでこだわったセラミックを製作しています。
歯科医師と歯科技工士が密に情報を共有することで、患者さま一人ひとりに合った自然な口元を実現しています。被せ物の仕上がりは、歯科医師だけでなく歯科技工士の技術にも大きく左右されます。
治療前の丁寧なすり合わせ
治療前には、完成形を共有するためのワックスアップや仮歯(プロビジョナル)を用い、「どんな口元を目指すのか」を丁寧にすり合わせていきます。
仮歯の段階でも色・形・バランスを細かく調整し、患者さまが納得してから最終的なセラミックに置き換える流れを大切にしています。「思っていた仕上がりと違った」という不安を減らすための工程が用意されている点は、初めて審美治療を受ける方にも心強いポイントです。
「他院で治療したが仕上がりに納得できなかった」「より自然で上質な前歯にしたい」そのようなご相談も多くお受けしています。
審美歯科を選ぶべき方の特徴
審美歯科は、すべての方に適しているわけではありません。
ご自身の状況や希望に応じて、適切な選択をすることが大切です。
歯の見た目に自信が持てない方
歯の色や形、並びにコンプレックスを感じている方には、審美歯科が適しています。
前歯の見た目や口元の印象は、人前で話すときや笑うときの自信にも大きく関わります。審美治療で見た目が改善されれば、自信を持って笑顔を見せることができるようになるでしょう。
社会的な場での印象を改善したい方
ビジネスシーンや社交の場で、第一印象を良くしたい方にも審美歯科は有効です。
白く整った歯は、清潔感や信頼感を与え、コミュニケーションを円滑にする効果があります。営業職や接客業など、人と接する機会が多い方には特におすすめです。
口腔の健康と美しさを求める方

見た目だけでなく、口腔全体の健康を重視する方にも審美歯科は適しています。
審美治療を通じて、歯並びや噛み合わせが改善されれば、虫歯や歯周病のリスクを減らすことができます。長期的な口腔の健康を考える方には、機能と美しさを両立した治療が理想的です。
まとめ
審美歯科は、見た目の美しさだけでなく、口腔の健康や機能の改善にも寄与する治療です。
一般歯科との違いを理解し、ご自身の状況や希望に応じて最適な治療法を選択することが大切です。費用や治療期間、リスクなどのデメリットも考慮しながら、歯科医師と十分に相談した上で治療を受けることをおすすめします。
当院では、前歯部の審美治療、セラミッククラウン・ラミネートベニア、噛み合わせを考慮した包括的治療を通じて、長く安心して使える”機能美”のある歯を提供しています。セラミック治療をご検討中の方は、まずはお気軽にご相談ください。治療を無理に勧めることはありません。専門的な視点から、最適な選択肢をご提案いたします。
美しい笑顔は、自信の源です。審美歯科を通じて、あなたの理想の口元を実現し、より豊かな人生を送りましょう。
著者情報
かわさと歯科・矯正歯科 院長 川里 邦夫

資格・所属学会・団体
日本歯周病学会専門医・指導医
顎咬合学会認定医・指導医
SJCD(日本臨床歯科学会)認定医
歯科審美学会認定医
矯正歯科学会
口腔インプラント学会専門医・指導医
補綴歯科学会
臨床歯周病学会認定医・歯周インプラント認定医
接着歯学会
OJ正会員・フェローシップメンバー
AO(アメリカインプラント学会)
AAP(アメリカ歯周病学会)

